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Chapter 6 : K-POPファンがカムバ当日に道に座り込む理由

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2023.11.02
ドッゴとジェガル
ドッゴとジェガル本場の韓国人CARAT

K-POPを旅行するヒッチハイカーのためのガイド  # episode 6

 

出典 pledis


皆さん、こんにちは!
今日は記事に入る前に少しお願いしたいことがあります...。

この記事を読む前にSEVENTEENの新曲、「God Of Music」を聞いてみてください...。もしまだ、聞かれたことが無いのなら、MVも見てみてください(笑)

今回の記事はSEVENTEENがカムバックしたから書くことができたんです!

堅苦しく見えるかもしれませんが...、「現場カン」について説明するべき時が来たようなのでこの文化について書かせていただきます。

日本のCD販売日のファン文化はよく知っていないので韓国の文化のみ書かせていただくこと、ご了承お願いします。

 

 


 

この世界に音楽の神がいるのならば

 

「現場カン(현장깡 | ヒョンジャンカン」という言葉を聞いたことはありますか?

実は韓国でも人口が多いソウル、しかも大きいCDショップだけで行われるため韓国のK-POPファンの中でもまだこの文化を経験したことが無い人が多いと思います。なぜならこの文化は「交換」を目的として行われる文化なのでたくさんの人がいなければいけないんです。

「現場カン」とは
アルバムを買った後、すぐその場で内容物を交換する文化だと言えます。

 


日本でもよく行われますよね?「わざわざ「交換」を説明するの?」と思われるかもしれません。

ですがSEVENTEENだけでなく、アルバムの販売量が多いアイドルはその内容物を交換したがるファン数もとても多くなるのでそのスケールが違くなってきます。

よくこの文化が行われる場所は江南、光化門、永登浦、合井など普段から人が多いところです。特に上の四か所はアイドルファンたちがよく集まる所なんです。ドッゴとジェガルは合井しか行ったことが無いんですが...。

実はここまで大きく「現場カン」が行われるようになったのはEXOの時からなんです。その前は段々CDショップも無くなっていたし、オンラインでのアルバム購入がたくさん行われていました。

しかし、EXOは2013年に初のフルアルバムである『XOXO (Kiss&Hug)』で10万枚の初動売上を達成し、それをきっかけにオフラインでの購入が急増し始めました。当時、大手CDショップはEXOファンのためにアルバム交換スペースを設けたと言われています。この時を境に、ファンはアルバムを購入し、直ちに内容を確認し、アルバムの内容物を交換する「現場カン」が本格化しました。

出典 SM

EXOが初動10万枚の記録を打ち立てていた当時でも、多くのファンが集まっていたので今ではもっと多くのファンが現場での交換を望んでいるのは当然だと言えます。例えばSEVENTEENだけでも、最新の活動で初動500万枚を突破したので、おおよその計算でも膨大な数になります。

その結果、音楽CDの店舗内で用意されたスペースでは集まったファンを収容するのは難しくなりました。自然にファンたちは店舗周辺に集まり、「現場カン」をするようになりました。それから今ではひとつの「カムバ文化」とまでになったのです。

他の人からはこの文化は迷惑行為に見えるかもしれません。どんな理由であっても、結局は人が通る道に座り込むことになりますから。

でも、ひとつ説明を加えると、CDのショップもこの文化を認知していて、列や人数の整理をして下さるスタッフを配置しているんです。この日だけは、列にゴミ箱を配置することもあります。それでも、この文化に不快感を抱く人がいることを充分に理解しています。

 

 


 

何が僕らの幸せなんだろう?まあいいやとにかく踊って歌おう

 

今まで「現場カン」の文化について簡単に説明したので、今からは実際に現場に参加した感想をお話しします。文章だけでは十分に説明されていない部分があるかもしれないので、以下にドッゴとジェガルの現場カンのYoutube動画を添付します。日本語字幕は用意されていませんが、細かい部分が理解できなくても、おおよその雰囲気を確認できると思います。

まず、今回のSEVENTEENのアルバムは月曜日(10月23日)午後6時に発売予定でした。

しかし、現場で早く購入したいファンは、ずっと前から待機することが多いです。例えば、光化門といった大きな店舗では、午前10時から待機する人たちもいると言われています。

そして、到着するとまず、先着順の番号札を受け取ります。午後3時30分から4時の間に受け取った待機列の番号は75番でした。

整理番号は約500番まで発行され、それ以降は番号なしで並べるそうです。500番を過ぎると、既に午後8時を過ぎているからだと思います。

実際、以前の合井ハットラックスの店舗では、店員にアルバムの名前を伝えると、店員が裏で取り出してくれるシステムでしたが、今回は購入者が自分で取り出すシステムに変わったそうです。

ですので、今回は番号札を受け取って入場し、設置された箱からアルバムを選んで会計するだけでした。実は最近になって噂になったことがあるんですが、一部の人たちの間では「10番の箱には○○がいる」とか「3番にはスングァンがいる」といった話も出ていました。しかし、店員の方々が箱にアルバムをランダムに追加しているため、それほど信頼性がある話ではなさそうです。

購入後、店外に出ると…すでに場所を確保している多くのファンたちがいます。良い場所を確保することはとても重要なんです。良い場所を確保しないと、交換が難しいからです。交換するためには目立つ所にいることが必要です。隅の方に座ると、交換が簡単でないことがあります。

今回、ドッゴは良い場所を確保するのに失敗してしまったので、隅に座るしかありませんでした。こういった場所では、他のファンの場所に移動して交換しなければなりません。座っているだけでは入手できないんです!

場所を確保したらアルバムを開けます。この時は、ドッゴとジェガルのようにファンチューブをしなくても、必ずビデオ撮影をしなければなりません。K-POPのアルバムを一度でも購入したことがある方ならご存知かと思いますが、不良品が含まれているかもしれないからです。また、構成内容が足りているのに「足りない」と嘘をつくファンたちもいることがあるからです。

アルバムを開けた後、内容(特にフォトカード)を確認し、お気に入りのメンバーや友達のお気に入りのメンバーなどを確保した後、交換するカードを選んでおきます。カードをよく見える場所に置いて(欠陥が生じないように注意深くチェックしなければなりません!)、自分の望むメンバーとの交換を待ちます。

今回、私たちはiPadを持って行って、簡単なメニューボードのようなものを作りました。他の人々は紙に書くこともあり、面白いアイデアを考えて旗などを作ることもあります。実際、私たちも以前はFMLの際には旗や広告板を作成するなどしました(笑)。

もちろん、ただ待っているだけでは交換は実現しません。私の最推しのスングァンは特に今回、交換相手が急増してもっと難しくなってしまいました。なので、交換できるフォトカードを写真で撮ったり、実際にカードを手に持って、他のファンたちがいる場所に移動します。

移動中、自然と自分が持っているカードを希望する人がどれだけいるか、また自分が希望するカードを持っている人がどれだけいるかを把握できます。

メンバーの人気だけでなく、時々工場での出荷の影響も受けることがあります。実際、FMLの際には合井ハットラックスにスングァンのバージョンが一つも出なかったことがありました。一方、他の店舗ではスングァンのバージョンが非常に多く出たという話もありました。ですから、これは本当に偶然と運の問題とも言えるでしょう。

こうした作業を繰り返すことで、自分が求めていたアイテムは大体集まるようになります。ドラゴンボールのように全てを集める必要はありませんが、ある程度はコンプリートすることができると思います。

ほとんどの場合、午後8時から9時の間には全部終わって、家に帰ったり、遅い夕食を食べに行くことが一般的です。大人ならファン仲間とビールでも一杯飲むこともあると思います。私たちも午後8時30分頃に外に出て遅い夕食を食べました。

 

 


 

踊って歌うよ、 気分がすごく良いから

 

実際、私が説明した内容を見ると、何でわざわざ大変なことをするんだろうと思われる方も多いと思います。正直、大変なことが多いのも事実です。

でも、多くのK-POPファンが「現場カン」に行く一番の理由は、「楽しさ」が最も大きいからだと思います。。もちろん、郵送や宅配ではなく現場で直接、最推しのメンバーを交換できることも良い点です。でも、たくさんの人がK-POPを一緒に楽しむのは、とても幸せなことなんです。そして、このような現場カン文化はアイドルグループを愛する人々と一緒に楽しめるとても面白い文化です。

コンサートやファンミーティングが最も大きいイベントであることは、誰もが知っていることです。でもそのようなイベントは高くて、チケットを入手することも難しくて、スケジュールを調整したり他の地域に移動しなければいけないので大変ですし、悩むことも多いです。

でも、このような現場カンはアルバム一枚を購入するだけで、他のファンと直接会って、交流できる機会なんです。そして、その場にいる全員がカムバックの当日に集まるほど、このアイドルを愛しているわけです。そのような人々が集まると、雰囲気は本当に楽しくて愛情にあふれています。

一度その雰囲気を感じた人々は、自然と次回も参加したくなると思います。実際、アイドルが好きではない友達と一緒にいたとき、その友達も皆「楽しい。次回も行きたい」と言っていました。おそらく、上に説明した「楽しい雰囲気」や「他のファンとの交流」が楽しい思い出になるんだと思います。

もちろん、これはK-POPアイドルであるSEVENTEENを愛するドッゴとジェガルの視点なので、全く興味のない人はつまらないと思うかもしれません。迷惑行為だと思われることもあるかもしれません。でも、この文化がファンたちをさらに楽しくさせ、幸せにさせてくれることは否定できないことだと思います。

 

 


 

終わりに...

 

今日は説明が少し難しかったかもしれませんが、「現場カン」について書いてみました。やっぱり、このようなファンたちが自然に作り上げた文化は、言葉で説明するのが難しいようです。ドッゴとジェガルのチャンネルには、いくつかの現場カンの様子がアップされているので、参考にしてください。

日本にもこのようなカムバック当日の文化がありますか?もしあるなら、教えていただけると嬉しいです。

 

 

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