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あるようでなかった!韓国餅とコーヒーのペアリング 親子愛を感じる温かな自家焙煎コーヒー店#JAHA
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2023.08.08
Kapecchang韓国バリスタ資格をもつ日本人

みなさんアンニョンハセヨ〜
1日1カフェ!元バリスタ・現カフェオタクのKapecchang(カペちゃん)です。

約10年前に会社を辞めて韓国のバリスタ資格を取り、ソウルのカフェでバリスタとして働きながら、コーヒーの祭典ソウルカフェショーの裏方やコーヒーイベントのお手伝い、そして現在は翻訳や通訳など日韓のコーヒー交流に関わるお仕事をしています。

そんな私のコーヒーまみれの日常や裏話(たまに毒づき)をほぼ毎日Instagramのストーリーに載せていますので、気になる方は是非そちらからも撮りたてホヤホヤ韓国の最新カフェ情報をチェックしてくださいね〜 

@kapecchang

 


 

お餅食べに行こう!

 

みなさんは「お餅を食べに行こう!」と誘われたら、何と答えるでしょうか。

私の答えは「えっと・・・どこに?」でした。

「パンを食べに行こう」や「ケーキを食べに行こう」はよく聞きますが、お餅・・・?

韓国ソウルで長く住む私にとって、お餅は『お餅屋さんで買ってきて、家で食べる物』だったからです。

しかし先月バリスタの友人に「美味しいコーヒーと一緒にカラフルで可愛いお餅を楽しめるカフェができたよ!」と誘われ、行ってみることにしました。

3号線の景福宮駅から徒歩10分、ブランチレストランやカレー専門店の入った雑居ビルの4階にある『JAHA(ジャハ)』は、息子さんが焙煎したコーヒーを飲みながら、お母さんが作るお餅を楽しめるカフェです。

📍JAHA

「幼い頃から僕はお母さんのお餅の味見係だったんです。」と話すJAHAのオーナーのジョ・ジョンジェ氏が選んだ道は、お餅ではなくコーヒー。長年スペシャルティコーヒー業界で働きながら経験を積み、現在は自家焙煎もしながらJAHAを運営されています。

お店のインテリアは実にシンプル。

エスプレッソマシンすら見えないカウンターや白黒のメニュー。

唯一ここに許された色は、お餅の色だけ。

 

究極までに無駄が削ぎ落とされたミニマルな店内だからこそ、カラフルなお餅が宝石のように輝きます。

大きな窓からほどよく降り注ぐ日の光が心地良く、外向きの席が8席と2つの長いベンチが置かれていて、お一人様にも居心地の良いお店です。

 

ジョ・ジョンジェ氏
「以前は西村で小さなカウンターだけのカフェをしていましたが、キッチンや焙煎機もなく、お餅もシェアキッチンで作っていたので少しずつしか作れなかったんです。今の場所に移転してからはキッチンも広くなったし、プロバットの焙煎機を置けるようになり、コーヒーもお餅も多様に扱えるようになりました。」

 

JAHA再オープンまでの約2か月間、世界のスペシャルティコーヒー事情を探る旅に出たジョ・ジョンジェ氏。

そこで感じたのが『身土不二(しんどふじ)』。

身土不二とは、その土地の物を食べ、その土地で生活するのが良いという思想ですが、ジョ・ジョンジェ氏は旅行中、イタリアではエスプレッソにカプチーノとクロワッサンを。ポルトガルでは深煎りのエスプレッソにエッグタルトを。そしてトルコではチェズべ(トルコ式)コーヒーを伝統菓子のバクラヴァと一緒に楽しんでいる現地の方々の姿を見て、韓国では何ができるだろうかと考え始めました。

 

ジョ・ジョンジェ氏
「大阪の餅匠しづくに訪れた時にも、多様な年代の方々がお餅を片手に近くのコーヒーを飲んでいる姿を見て、すごく羨ましかったんです。京都でも浴衣を着て団子を食べ歩きしたりするじゃないですか。

韓国にもお餅はあるし、コーヒーともよく合うと思うのですが、コーヒーのお供といえば洋風のパンやケーキばかりで・・・お餅は影が薄いんですよね。いつもパックに包まれて、カバンの奥にぎゅっとしまわれちゃう。お餅だってもっと注目されるべきポテンシャルを持っていると思うんです。」

 

そこで、見た目をより美しく、味も今風にアレンジすれば、より多くの人に楽しんでもらえるのでは?と実の母でもあり、お餅職人のユン・スンファ氏を説得しながら、現代風のあんバター大福を開発したり、多様な食品から天然の色素を抽出してカラフルな餅を作ったりと、日々葛藤と挑戦を続けています。

 

ジョ・ジョンジェ氏
「パンは焼けば軽くなるじゃないですか。でも餅はお米やうるち米といった材料から完成品までずっと重いので、女性1人で作り続けるには結構大変な作業なんですよね。

ベーカリーの市場は広いから機械も日々改良されているのですが、餅の市場は小さくなる一方で・・・

どうしたら効率よく美味しい餅を作れるのかと考えた結果、ベーカリー用の機械を使って餅を作ってみることにしました。」

 

当然ながら最初はうまくいかずに試行錯誤の繰り返しだったものの、今では機械を使いこなして一人で数種類のお餅を作りあげるユン・スンファ氏。

その華奢な体型からは想像もつかない程のパワーとスピードで毎日お餅を作り続けています。

 

ジョ・ジョンジェ氏
「母は昔からチャプサルトク(韓国式の大福)を作るのが得意だったんです。毎日一緒に働いていると意見の差でぶつかる事も多いですが、やっぱり母の大福は美味しいんですよね。」と薦めてくれたのが、蒸した黒豆の香ばしさと食感が良いソリテ(黒豆大福)とシーズナルメニューのキンカンの大福。

キンカン大福の黄色はなんとチーズから抽出した色だそうですが、チーズの香りは一切なく、教えてもらうまで全く気づかずに美味しく頂きました。あんこの甘みにコーヒーの苦味が心地よく、エチオピアコーヒーの果実味がキンカンの爽やかさと手を繋いで口の中で踊り出します。

 

大福を注文すると餅を切るための糸をつけてくれますが、その糸でお餅を切る動画をSNSにのせるのが流行り、さらに話題になったJAHA。フォークで食べても丸ごとかぶりついでも自由ですが、なぜか糸で切って食べるとより美味しく感じるのは気のせいでしょうか。
韓国語の説明書がありましたので、翻訳して載せておきます。

 

 


 

SNSにのせる人続出・糸を使用してお餅をかわいく切る方法

 

1.    袋から糸を取り出し、糸の真ん中にお餅をのせて、お餅の上で糸が交差するようにセットします。
2.    糸を交差させた状態で糸の両端を持ち、ゆっくりと力を加えて左右に引いていきます。
3.    食べやすいサイズにカットできたら、お飲み物と一緒にゆっくりとお召し上がり下さい。

※同封されている糸は、熱湯消毒後に乾燥させた清潔な糸ですのでご安心してお使い下さい。

断面をきれいに切るポイントは、糸を引くときにためらわず、一思いにグッと引っ張る事です。

潔く切ると左のヨモギ大福のように、ためらうと右側の栗大福ような断面になります。

・お餅は午後には売り切れてしまうことが多いので、確実に購入したい場合には前日までにNAVER MAPからの予約をおすすめいたします。

・箱をご希望の方は、お持ち帰りの箱(3つ・6つ・9つ用)もあります。箱代はそれぞれ(+800/+1500/+1500)ウォン。

・お餅は防腐剤・保存料不使用のため、時間を置くとかたくなります。できるだけ当日中にお召し上がりください。(冷凍保存される場合は密閉容器に保存し、自然解凍。電子レンジで温めると溶けてしまいます。)

 

 


 

世界を回ってたどり着いた韓国ならではのコーヒーペアリング

 

世界旅行を終えて韓国に帰国してから「韓国らしいコーヒーとのペアリングとは何か」と考え抜き、ジョ・ジョンジェ氏が出した答えはケソンヤックァ(開城薬菓:小麦粉に砂糖やごま油を入れて練り、油であげて蜜に浸したお菓子)とエスプレッソのペアリングでした。

ケソンヤックァはパイ生地のように層があるのが特徴で、お餅のもちもちとした食感に慣れていない西洋の方にも抵抗なく受け入れられるようなサクサク感です。さらにヤックァ独特の香りがコーヒーの香りを消してしまわないようにレシピ開発されたJAHA独自のヤックァは、エスプレッソとの相性も抜群です。

おそらく韓国でもJAHAでだけでしか頂けないであろうエスプレッソとケソンヤックァのペアリングは、お母さんのお餅に合うようなコーヒー豆を選んで焙煎する息子の努力と、目立ち過ぎず控え目に、しかし影で息子をしっかりと支える母の優しさ・・・そんな親子愛が感じられるような最高の相性でした。

 

今回は、お餅好きの方もコーヒー好きの方も、どちらも満足していただけるカフェ・JAHAをご紹介しました。


景福宮や光化門でのカフェタイムに、JAHAでのひと時はいかがでしょうか。 @Kapecchang

 

地下鉄3号線・景福宮駅から徒歩10分
地下鉄5号線・光化門駅から徒歩10分
営業時間 11:00−18:00(月曜定休)
※ラストオーダー 17:30

 

 
コーヒー豆やドリップパックも売っています。日本へのお土産にも良さそう。

 

 

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