
韓国のシンガーソングライター、ユン・ジヨンにインタビュー。
私たちはなぜこんなにもお互いを憎しみ、嫌悪するのだろうか?世界のどこにでもある愛、しかし、私たちはこれを手に入れることができないまま、お互いを憎み、争うことばかりだ。
枯渇してしまったこの世界の真ん中で、一握りの優しさを、そして分かち合える愛について歌うユン・ジヨンは、繊細な愛情の花を咲かせる。 そうして人々が自分の歌を聞いて流した涙やため息を集めて小さな庭を作ったユン・ジヨンは今、人々の手を握り、「Love is everywhere」と世界に向かって叫んでいる。
長い小説のように何度も読み返したくなるような素敵な彼女との短いながらも温かな言葉を交わした。
✦ ユン・ジヨンさん、日本のファンのみなさんに自己紹介をお願いします。
こんにちは、私は韓国のシンガーソングライター、ユン・ジヨンです。よろしくお願いします。
✦ 今年初め、シングル曲「LOVE IS EVERYWHERE」を発売されました。その後、いかがお過ごしでしょうか。シングルの紹介と近況について教えてください。
この頃、みんな怒っているように見えるんです。そして、そのうちに自分がなんで怒っているのかも忘れてしまい、相手が何で怒っているのか会話して理解しようとする考えもなくなって、お互い両極端に離れていっているような...
私たちがどうしてこうなったのか、と考えていくうちに、本当は怒っているんじゃなくてくたびれているんじゃないかと思うようになりました。自分がどれほどくたびれてうんざりしているのか知ってほしい、愛されたい、そんな気持ちが厳しい現実の中で打ちのめされ、ひねくれてしまったのではないでしょうか。
怒りに溢れた世界を戻すためには、私たちは愛を分かち合わなきゃいけない、その愛はすでに私たちの心に、「everywhere」にあると考えました。
いまだに争いが横行している世界を見ていると、今は少し無気力になってしまう時期を送っている気がします。私たちがどれだけ弱い心を持っているか考えると寂しくもなりますね。
✦ 今までのアルバム、ユン・ジヨンの音楽を紹介してください。
私の音楽は、ユン・ジヨンの長い長編小説だと思います。私が生きていく中で、その年齢ごとに感じていたことを歌を通じて語っているので、(アルバムを)全部集めると長い小説のようなものじゃないかなと。
✦ 両極化した世界で愛を歌うユン・ジヨンさんの人生において、愛とはどういう意味を持ちますか?ユン・ジヨンが定義する愛とは何か、気になります。
少し前に心理学者が書いた共感に関する本を読みました。その本には、「共感」という言葉が、本当に200回以上は出てきた気がするんですが、読んでいくと共感という言葉が「愛」と読み取れるような気がしてきたんです。
愛というと大きすぎる単語なので、言語化することは到底難しいですが、深く相手を理解して抱擁し、時には相手の全てを理解することができないことをも認める、その全ての過程が愛なんだと思います。
✦ ユン・ジヨンの歌はもちろんのこと、ミュージックビデオもいつも新しく多彩な表現が印象的です。一番愛着のある、またはユニークだと感じるMVはありますか?
最近公開された「LOVE IS EVERYWHERE」も童話的な面白さがありますが、一番ユニークなMVでいうと「My luv」ですね。
事務所でも「My luv」ミュージックビデオを見て、私だと思わなかったという方が結構いました。
約10名のダンサーたちとミュージシャン、JNKYRD、ユン・ジヨンが一緒にゴシックのコスプレをして、テクノを踊る映像です。言葉だけで聞くと変ですよね。実際、映像で見るともっと変なのでぜひ見てみてください(笑)
✦ ユン・ジヨンの歌を聞いたことがない人、特に日本のリスナーに入門曲としておすすめしたい曲は何ですか。
日本の皆さんにおすすめしたいのは、「a will(언젠가 너와 나)」という曲です。
✦ 最近、よく聴いているアーティストや曲があれば教えてください。
The Lumineersのアルバム「The Lumineers」です。
高校生の頃に好きだったアルバムなのですが、最近また初めて好きになった頃と同じくらいたくさん聴いてますね。
✦ ユン・ジヨンが必ず叶えたいことは何でしょうか。
音楽のパートナーを見つけること。一緒に働くクルー以上の関係を築いていきたいです。
✦ 今年も早くも半分が過ぎました。残りの2024年はどのように過ごしていく予定ですか?韓国をはじめに、日本やタイ、台湾などのグローバル活動の計画もあれば教えてください。
今年予定していたアルバム制作は、もう少し完成度を高めるために少し遅らせることになりました。その代わりに、良い舞台をお見せしたいです。
昨年、アルバムを出した後に、大きな公演ができなかったのが心残りだったので、その分今年は楽しめる公演を準備してみようと思います。
✦ 最後に、日本にいるKittoフォロワーの皆さんに一言
日本からKittoをご覧の皆さん、すぐ隣の近い国なので、頻繁に会える仲に慣れたら嬉しいです。
旅行じゃなく、音楽を聴いていただくためにも日本に行きたいですね。
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